高校生の時に夏休みを利用して寝屋川での家族葬に参列し、その後3週間のアメリカのニューヨークの語学学校に留学をした時のことです。私がお世話になったのは子供さんが巣立った後50代の夫婦二人で暮らしている家で、とても明るくフレンドリーなご夫妻の人柄にホッとしたのを覚えています。
ところが、昼に語学学校に通うようになるととても干渉が酷くなったのです。家に帰宅すれば学校であったことを全て英語で報告すること、ノートを見せることなどを強要されました。それはまだこちらの英語能力を上げてくれようというサポートなのだろうと思うことは出来ましたが、その内に「どうして髪を染めないのか」「ここはアメリカだから御辞儀をするクセはなくしたほうがいい」「何でもイエスというな」と言い出し始めたのです。日本に戻れば高校の規則があるから髪染めをする気はないと説明しても、もっと社交的になって人生を楽しむためには殻をやぶることも必要よ!と聞く耳をもってくれず、その内に「この子はちっともアメリカ文化を勉強する気がない。他国にいるなら日本の文化は忘れなさい」と怒り出したのです。毎日不機嫌な顔で対応されるようになり、あまりに辛くて食いしばっていたために顎関節症も出てきたので学校の留学カウンターに相談、結局ホストファミリーを変えてもらうことになりましたが、「あんたの顔なんて二度と見たくない」と叫ばれて終わりました。ドキドキワクワクして出かけた留学で心が折れてしまって、日本に帰ってからもしばらくは英語を聞くだけで泣けてきました。
大学に入ってからリベンジでサンフランシスコに1年の留学をし、大学の寮で楽しく暮らしたことで過去を払拭できました。